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vol.4 木のお手入れ (2005.11.21)
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百聞は一見にしかず |
木や自然素材は手入れをすると味わい深く変化し、手入れをしないと持ちが悪くなります。また、「味がある」「汚い」というのは主観ですから、木や自然素材の経年変化が好きか嫌いかという判断も必要です。
「木の家を建てたい」方は新築の家だけでなく、住んでしばらく経った家も見てみましょう。特に、木が濡れるところや汚れやすいところ、つまり水廻りや外部などがどう変化するのか、どういった手入れが必要なのか。ぜひ一度目で見て確かめてください。無垢の木の床の傷も見てみてください。
「変化も楽しめる」「手入れも苦にならない」と思った方は自然素材の家で大丈夫。「水がかかる所はちょっと…」と思った方は、耐水性のある材料や仕上げを選びましょう。でも新建材に頼るのはやめたいですよね。健康で安全でかつゴミにならない家をつくりたいものです。 |
木には塗装やワックスが必要なの? |
それは木の汚れが気になるかどうかにもよります。無塗装の木は水や汚れが浸透しやすいので、水じみ・汚れ・黒ずみが付いた場合、除去するのが少し難しくなります。塗装をすると汚れが目立ちにくいともいえます。また、雨や水がかかる所は木の防腐処理のために塗装することをお奨めします。逆に言うと水のかからない所は無塗装でもいいのです。ただ、木の保護のために少しの油分を補ってあげた方がいいでしょう。
汚れが気になる方は、塗装かワックスをかけましょう。特に水廻りの床はワックスをかけてこまめにメンテナンスしましょう。床板にワックスをかけておくと汚れるのはワックスだけで木に汚れは浸透しません。外部の木部には自然素材の防腐液、植物油などの自然塗料、ベンガラなどの塗装をおすすめします。 |
お風呂にカビが出たときは |
浴室などで木にカビが発生したときには消毒用エタノールで拭き取りましょう。殺菌作用があるので霧吹きに入れて浴室にまんべんなくスプレーしておくとカビの予防になります。エタノールのかわりに焼酎でも代用になりますが、かえってシミになる場合もあるので部分的に試してからにしましょう。(アルコールを使うときは火気厳禁。)カビは石鹸や皮脂などの栄養分がなければ発生しないので、入浴後最後に水のシャワーで全体を流しておきましょう。そのあと窓を開けるか換気扇を使ってしっかり乾燥させればかなりカビは予防できます。 |
普段のお手入れ・おそうじ |
普段のお手入れは、掃除機やホウキで、ゴミやほこりを取ります。拭く場合は、から拭きして下さい。
ぬかや乾燥させたお茶ガラやおからを入れた布袋で磨いたりして、油分を足してあげるといいツヤが出ます。
普段から水拭きをするとかえって木がかさつきます。米のとぎ汁やごま油を足した水で固く絞って拭くなど工夫が必要です。 |
落ちにくい汚れ |
落ちにくい汚れは固く絞った雑巾で拭いてください。拭いたあとは乾拭きして水気を取ってください。無色の油・ワックスなら塗装に使ったもので汚れを落とすことができます。布につけて汚れをこするだけです。
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小さなくぼみキズ |
小さなくぼみキズなら、湿った布を当ててアイロンを掛ければ、木が膨らんで治ります。 膨らんだら、ペーパー等で整えて、塗装すれば元通り。
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ガンコな汚れや目立つキズ |
そのままにしておいても、時がたてば、目立たなくなってきますが、♯240以上のサンドペーパーで、床面を慣らしてやれば、目立たなくなります。このとき、ペーパーは、番手の小さなものから大きなものへ順にかけていくと、より仕上がりがきれいになります。木片等の平らな物にペーパーを巻きつければ、整えやすいですよ。ペーパーをかけたあとに油やワックスを再塗装してください。
塗装は撥水性がなくなり水が染込むようになったら再塗装の時期です。1?2年に1回が目安です。水廻りは早めに再塗装をして下さい。 無塗装の木の汚れやしみはホウレン草のゆで汁で拭きましょう。ホウレン草に含まれるシュウ酸に汚れ落としの作用があります。40℃ぐらいにあたためたゆで汁を雑巾につけて拭き、そのあと水拭きし最後に乾拭きします。粉石けんや重曹も同様に使えます。外部デッキなどで汚れがひどい場合は亀の子タワシやブラシを使ってもかまいません。 |